
こんにちは。ささのです。
弊社のホールに半年くらい前?からペーパードームが設置してあり、
最近では360度カメラで撮影した画像や動画を投影したりしています。
せっかくなので何かオリジナルのコンテンツを作って投影してみたいと思っていたところ、
Unity Recorderなるものを使用すると簡単に360度動画を作成できるようなのでやってみました。
使用するもの
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Unity 2018.2.8f1 (Mac)
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Unity Recorder 1.0.2
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ペーパードーム
ダンボール製のドームです。弊社にいま設置してあるのはこちらです。
最近はお客様の要望でオリジナルのドームを作成したりもしています。
このドームの中にUnityで作成した360度動画を投影します。
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ドーム内への投影には AMATERAS Dome Player を使用します。
(機材などの詳細については省略します。)
Unityで360度動画をつくる
まずは、360度動画を撮影したいシーンを作成する必要がありますが、
今回は、弊社イベントコンテンツ「おえかきパラダイスペーパークラフト」の
シティ版を使って360度動画をつくって楽しもうと思います。
Unity Recorderをインポートする
Unity Asset Store で、「Unity Recorder」と検索してインポートします。
Unity側でインポート画面が表示されるので、importを選択します。
無事インポートできると、[Window]→[General]→[Recorder]が表示されます。
[Recorder Window]を選択して、ウィンドウを表示します。
Unity Recorderを設定する
360度動画を撮影するのに最低限必要なものは以下になると思います。
- Recorderの作成(Add New Recorders をクリックして、Movies を選択)
- 撮影方法を360度に設定(Capture を 360 View に変更)
また、その他の設定値については今回は上の画像の値で撮影を行いましたが、
360度動画を撮影する場合について簡単に説明すると以下の通りです。お好みで設定してください。
- Exit PlayMode:Recording終了時にゲームを終了(Exit)するか
- Record Mode:撮影方法
- Manual:手動で録画の開始と停止を行う
- SingelFrame:指定した1フレームの撮影を行う
- FrameInterval:開始を終了のフレームを指定し撮影する
- TimeInterval(sec):開始と終了の時間(秒)を指定して撮影する
- Format:動画のエンコード形式。MP4またはWEBM
- File Name:出力ファイルの名前。各種ワイルドカードが使用可能
- Path:動画が保存されるパス
- Capture:撮影方法の指定
- Source:録画に使用するカメラをMainCameraまたは任意のタグで指定する
- 360 View Output:360度ビデオの幅と高さを2のべき乗で指定
- Cube Map:360度ビデオのキューブマップのディメンションを2のべき乗で指定
- Capture audio:音声キャプチャの有効化
参考:Unity Recorder V1.0 User Manual
今回は Capture – Source が MainCamera なので、
Tag を MainCamera に指定しているカメラからの映像をキャプチャーして動画に保存されます。
360度動画を撮影する
設定が終わったら「START RECORDING」を押すことで、
ゲームが実行(Play)されると同時に、動画の撮影が開始されます。
RecordModeがManualの場合は、
撮影が完了したタイミングで「STOP RECORDING」を押して終了します。
撮影された動画を確認する
Recorder Window の Path に表示されているディレクトリに動画が保存されているはずです。
そちらを確認しましょう。
ちなみに今回撮影した動画はこちら。
このまま視点をぐりぐり動かして見るだけでも、結構楽しいです。
作成した動画をペーパードームに投影する
撮影した動画を Amateras Dome Player を使用して投影するとこんな感じです。
(ドーム入り口から見た図。)
うーん…まあまあ…ですかね?
視点はもう少し調整する必要があるかもしれませんが、
目の前を車が通過していくときの迫力はディスプレイで見る俯瞰した映像では感じられないので、
おもしろいと思います。
もしかしたら、走っている車にMainCamaeraを設定して、街巡りをするのも楽しいかもしれないですね。
さいごに
Unity Recorderをつかって360度動画を作り、Amateras Dome Playerを使用して、ペーパードームに映像を投影してみました。
Assetをインポートして、ちょこちょこっと設定をするだけで、360度動画が撮影できるとはUnity様様です。
今回はおえかきパラダイスの世界に入ってみた動画にしてみましたが、
実際には、ミュージックビデオやPVのようなコンテンツだと、更に迫力や臨場感を味わえて良いと思います。
また、VRゴーグルやHMDは装着の手間があったり、13歳未満の使用が制限されている場合が多いですが、
ペーパードームであれば13歳未満のお子さまでも楽しめて、ある程度の没入感を得ることができますね。
弊社では、今回使用したおえかきパラダイスペーパークラフトの他にも
イベントソリューションサービスを行っています。興味があればぜひご覧ください。
特設サイトはこちら → https://eventsolution.techceed-inc.com/