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Uipathの新製品Task Captureで業務を可視化してみた

こんにちは。SCI本部の原です。
今回はUipath社の新製品Task Captureを使って、業務の可視化をしてみたいと思います。

Task Captureとは

PC上で操作した手順を記録し、ドキュメントファイルやUipathのワークフローにエクスポートをできる製品です。 (詳しくは公式サイトをご覧ください。)
RPA化を進める上で、業務手順の可視化は一つのポイントとなります。当製品を使うことによって、効率よく可視化を進められるのか確認していきます。

可視化する業務

RPAのデモでよく見る交通費の検索を可視化してみます。
手順は以下の通りです。

  1. Excelに記載された経路情報(片道)を取得
  2. Webで経路検索
  3. 金額をExcelに記入

起動

早速使っていきます。
Task Captureを起動すると、以下の画面が表示されます。

top

どちらで始めるかと聞かれますが、違いは以下の通りです。

  • Create Diagram – 分岐条件に対応可能な半自動作成モード
  • Capture Process – 手順を記録してプロセスフローを自動作成するモード

今回は「Capture Process」を使ってみます。

記録

「Capture Process」を選択すると、記録が自動的に開始されるので、作業を行っていきます。

Excelに記載されている経路情報を取得して…

excel

経路検索サービスに入力し…

search

運賃情報をコピーして…

search_result

Excelに運賃情報をペーストします。

excel_entry

全ての作業が終わったら、記録を停止します。

recoding

できあがったものがこちらです。

mainflow

画面左側に手順のワークフローが表示されています。
各手順はツール側である程度まとめてくれるようで、今回はExcelの操作やブラウザ操作は一つのシークエンス(画面上のボックスようなもの)にまとまっていました。

画面右側には各シークエンスに含まれるアクション(一つ一つの手順)が確認できます。
ここでアクションをダブルクリックすると、アクションエディタ画面に切り替わります。

actioneditor

アクションエディタ画面では、各アクションの説明文の追記やアクションの追加記録などが可能です。
操作対象のオブジェクトのセレクタは内部的には保持していると思いますが、画面上では確認できませんでした。

エクスポート

一通り記録が完了したので、次はエクスポートをしてみます。Task Captureでは記録した結果を以下の形式で出力することが可能です。

  1. Wordドキュメント
  2. Uipathのワークフロー(xaml)

今回はWordドキュメントへ出力してみます。

Wordドキュメントへエクスポート

Wordにエクスポートすると、記録した操作をテンプレートに合わせて書き出してくれます。
テンプレートはデフォルトでは何種類か用意されており、オリジナルのテンプレートを作成することも可能のようです。
今回はデフォルトのテンプレートに出力してみます。

出力したドキュメントがこちらです。

目次
word_index

記事執筆時点でデフォルトのテンプレートは英語のようです。
目次を見ると色々なコンテンツがあります。

  1. Introduciton – はじめに
  2. As-Is process description – 現行業務について
  3. To-Be Process Description – RPA導入後業務について
  4. Other Observations – その他
  5. Additional source of process documentation – 追加資料

業務手順以外にも、RPA導入後の業務フローやRPAのスコープ等の記載もあります。
UipathアカデミーのRPAデベロッパー上級を受講したことがある方は、見覚えがあるフォーマットですね。
Task Captureの内容が反映されるのは、この中で「2.As-Is process description」となります。
以降は各ページからピックアップして見てみます。

Excel操作部分
Word_sample1
クリックした箇所が赤枠で囲われています。クリックした座標を中心に赤枠が表示されているようです。
Studioのレコーディング機能では認識したオブジェクトに沿って赤枠で囲んでくれるので、今後のアップデートで同様の機能の実装を期待したいところです。

ブラウザ操作部分
Word_sample2
ブラウザ操作も同じような仕上がりです。
尚、ウィンドウの切り替え操作(ALT+TABなど)も一手順として記載されます。複数のアプリケーションを行ったり来たりするような手順の場合は、切り替え操作が毎回挟まってしまうので、記載が冗長になります。

おわりに

今回の手順はドキュメント全体で44ページ、そのうち操作手順部分が31ページでした。
今回の業務は、単純で1回辺りの手順数が少ない作業ですが、それでもある程度のボリュームになります。
但し、その分全ての手順が記載されています。
これまで1つの1つの手順を把握する際は、作業実施時に動画撮影をする事がありました。
動画と比較すると、手順ごとにスクリーンショットになっているため、作業担当者とコミュニケーションを取る際に、
ドキュメントのページ数で会話ができるのが利点です。
また、今回は詳しく紹介しませんでしたが、特定条件で作業が分岐する場合に対応し、Studioや別の新製品AutomationHubと連携も可能だそうです。
今後はこういった機能も試していき、より効率的に自動化を進められるようにしていきたいと思います。