
こんにちは、グループC&I本部の小山田です。
テレワークが定着しつつある昨今、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
日販テクシードでもすっかりテレワークが当たり前となり、オンライン会議をする機会が増えました。
ただ、このオンライン会議というのが意外と曲者で……。
話し手以外の参加者が沈黙し、ただ一方的に話すだけで会議が終わってしまったり、
(円滑な進行のために話し手以外はカメラもマイクもOFFにすることがたまにあります)
カメラをONにする場合でも、映りこんでしまう部屋の背景の心配をしたり、
カメラのせいで、より「見られている」という感覚が増すのか、知っている方相手でも気恥ずかしく感じたり。。
対面で行う会議とは似て非なるコミュニケーションなので、未だに戸惑うことがあります。
(IT企業の社員だけどオンライン会議が苦手な人は、私だけではないと信じています……!)
そこで今回は、弊社で使用しているオンライン会議ツール「Google Meet」をより快適にできる拡張機能やアプリケーションとして、
「Nod」「Snap Camera」「ビタミンMeeeet」の3つについてご紹介します。
1.やりたいこと
オンライン会議を快適に行うために、
同僚が不満に感じていることや、もっとこうしたいといった意見を聞いてみました。
同僚から挙がった意見で、特に目立ったものが下記の3点です。
- カメラやマイクをOFFの状態でもリアクションが取りたい!
- Google Meetでもバーチャル背景を使いたい!
- 新規にツールを買ったり、開発したりするのはハードルが高い!
これらの意見を踏まえて、「気軽に利用できる」、「利用時のハードルが高くない」をキーワードに色々と調べた結果、
今回は計3つの拡張機能やアプリケーションについて検証をしてみることにしました。
①絵文字が使える拡張機能
Nod
②バーチャル背景やエフェクトが使えるカメラアプリケーション
Snap Camera
③画像や動画や音源再生が気軽にできる拡張機能
ビタミンMeeeet
2.検証
今回注目した3つの拡張機能やアプリケーションを実際に使ってみるための打合せをセッティングし、いざ検証スタートです。
【検証①】カメラとマイク両方OFFでもOK!Google Meetで絵文字利用を可能にする拡張機能「Nod(ノッド)」
はじめに、一番無反応になりがちなカメラとマイク両方OFFの状態でもリアクションを取る方法がないかということを考えました。
そこで見つけたものが、Google拡張機能の「Nod(ノッド)」です。
「Nod」は『うなずく』という意味の英単語ですが、
その名の通り、この拡張機能を使えば”絵文字”を使用して
気軽に相槌や拍手などのリアクションを取ることができます。
現行のGoogle Meetにはチャット機能は搭載されていますが、
絵文字を送るための機能はついていません。
そのため、何かしら反応したいと思った場面があっても入力にもたついている間に、
次の話題に移り結局何も反応せずに黙ってしまうことがありました。
参加者がいるのに何も反応がないというのは、話し手からするとなかなかつらいと思います…
ですが、このNodを使えばそんな場面を減らすことができそうです。
Nodの使い方や機能を簡単にご紹介します。
①「Nod」をchromeに追加後、Google Meetを開始すると左上に「Nod」のメニューが表示される。
※拡張機能は参加者全員が追加する必要あり。
追加していない人には、何も表示されない。
Nod追加後のGoogle Meet画面
②絵文字の使い方は2パターン。
使いたい絵文字を選択すると、Google Meet画面の左下に自分の名前とアイコン付きで絵文字を送ることができる。
パターン1:一番左の絵文字(サムズアップしている絵文字)
- 押下すると絵文字の選択肢が表示され、1人1個ずつ使用可(連投不可)。5秒ほど経過すると自動で絵文字が消え、次の絵文字が使用できるようになる。
- 使用できる絵文字の種類は全6種類。(2020/8現在)
パターン2:真ん中の絵文字(挙手の絵文字)
- 押下すると、ここに表示されている挙手の絵文字(raised their hand)を送ることができる。
- 1度送信すると、ずっと表示されたままで自動削除されない。絵文字にカーソルを当てると「×」が表示されるためクリックして手動削除する。
※2パターンの絵文字は同時に使用することも可能
■感想/良かったところ
- 付属のチャットとは別物で、使用できる絵文字は限られている。しかし、単純に「リアクション」のためだけに使うので、本当に相槌を打つのに近い感覚で使えて良い。
- パターン1(好きな絵文字)は、LINEのスタンプを送る感覚に近く、カメラやマイクがなくてもリアクションを表現することができる。
- パターン2(挙手の絵文字)は、手動削除するまで消えないという仕様が良い。
(自分以外の人が送ったものも、消すことができる)
■気になったところ/期待したいところ
-
パターン1(好きな絵文字を送る)で選択できる絵文字が6種類(2020/8現在)と少ないため、もっと増えてほしい。
(現状、絵文字追加のリクエストはできるが、個人的に追加や変更することはできない) -
使用できる絵文字の種類を、自由にカスタマイズできると更に使い勝手が良くなりそう。
-
画面共有中にNodを使用すると、共有者、共有画面を見る他の参加者側ともに少し不便な点がある。
共有者:- Google Meet画面を表示しなければ、参加者からNodで絵文字が送信されたことに気づくことができない。
- Google カレンダーやGoogle Chatのように、デスクトップ通知や音で知らせる機能が欲しい。
(探した限りでは通知機能はありませんでした…)
参加者:
- Google Meet画面を通して共有された画面を見るため、Nodで絵文字送信されたことにはすぐに気づくことができる。
- しかし、共有者もGoogle Meet画面を表示すると2重に表示されてしまい見づらくなる。
画面共有を全画面やGoogle Meet画面以外(ウィンドウ等)で行えば回避できるが、共有者側には都度切り替えの手間がかかってしまう。
総じて、シンプルでありながらよく考えられている良い拡張機能だと思いました。
フランクな雰囲気でも問題ないオンライン会議(弊社だとチーム会あたりでしょうか・・・)などで、役立ちそうです!
【検証②】カメラONマイクOFFでバーチャル背景やエフェクトが使えるカメラアプリケーション(Snap Camera)
次に、「カメラをONにするならバーチャル背景を使いたい」という意見があったので、
気軽にバーチャル背景やエフェクトを設定できる機能を探してみました!
しかし、バーチャル背景やエフェクトを設定できる機能は
現行のGoogle Meetにはありません。
さて、いざカメラをONにするとなったとき、
カメラに写ってしまう範囲をきれいにしたり、
当り障りない壁沿いに移動したりするというのは少し手間です。
そういった手間をかけることなく、自由に背景やエフェクトを変えられる機能は、
Google Meetでも、どうしてもほしくなります。
そこで、
Google Meetでも使用できるカメラアプリケーション
「Snap Camera」を導入して、実際にバーチャル背景を体験してみました!
Snap Cameraの使い方や機能を簡単にご紹介します。
① Snap Cameraを起動し、バーチャル背景やエフェクトを選択する
検索窓に単語やURL(Snap Cameraで利用できるように素材登録すると個別に発行される)を入力すると、
それらに応じたバーチャル背景やエフェクトが出てくるので、
オンライン会議でも合いそうなものを選択します。
※下の画像は、「OFFICE」と検索した表示結果です。
② Google Meetのカメラ設定をSnap Cameraに設定する
Snap Cameraを起動した状態で、Google Meetを起動します。
その際に、Google Meetのカメラ設定をSnap Cameraに変更します。
③これで、バーチャル背景を設定したまま、Google Meetでの会議に参加することができました!
バーチャル背景以外にも人形になれるエフェクトなどもあります。
■感想/良かったところ
- 誰かが作った背景やエフェクトのバリエーションが豊富で、自由に気軽に使うことができる。
- 自分がSnap Cameraを入れていれば、他の人が入れていなくても使うことができる。
■気になったところ/期待したいところ
- クローズドで素材追加ができない。(自分で追加した素材でもSnap Camera利用者全体に公開されてしまう)
- 投稿者が消してしまうと、気に入っていた素材でも突然なくなる可能性がある。
- 公式が英語なので困ったときの解決策を探すのが大変。
こういったバーチャル背景やエフェクトを使えば、
背景を気にすることなく、自由にリアクションをとることができます。
Snap Cameraでは簡単に「盛る」ことができるので、オンライン飲み会などでも使ってみたいなと思います。
【検証③】カメラON、マイクがOFFでもOK!画像や動画や音源再生が気軽にできる拡張機能「ビタミンMeeeet」
最後に画像や動画、音源を取り込んで、会議を快適にしてくれる拡張機能を見つけたのでご紹介します。
Snap Cameraと違い、クローズドで素材が使えることがビタミンMeeeetの特徴です。
ビタミンMeeeetで取り込めるファイルは、動画(画像)と効果音の2種類があります。
まずは動画(画像)から見ていきましょう。
表記は動画ですが、動画だけではなく画像を取り込むことも可能です。
今回は画像をメインに紹介します。
①画像・動画表示
画像・動画表示には、「カメラ」「ファイル」「合成」の3つのモードがあります。
①-1.カメラモード
取り込んだ画像を使わず、通常のカメラで自分を映します。
通常のカメラONの状態と変わらないため、割愛します。
①-2.ファイルモード
ファイルモードでは、通常自分が表示される画面に、取り込んだ画像が表示されます。
自分の画像を映すも良し、美味しい食事の画像を映すも良し、と発想次第で意外と使い道の多いモードです。
アイコン以外の画像が映るというのはなかなか新鮮な体験ですし、オンライン会議で失われがちな雑談のネタにもなります。
※この写真は執筆メンバーが個人で撮影したものです。
①-3.合成モード
次に取り込んだ画像と自分を一緒に映すことができる合成モードです。
今回は、日販テクシードの名刺風背景と動画を組み合わせてみました。
実際の画面がこちらです。
弊社のPRになり、出席者の名前もわかりやすい、となかなか良い感じです。
丸く切り抜かれた部分にしか自分が映らないので、プライバシーも良い感じに守られています。
この名刺風背景を更にオープンにしたバージョンがこちらです。
こちらも解放感に溢れながらもスタイリッシュな印象を与えてくれますね。
お部屋に自信がある弊社社員にぜひ使って欲しいデザインです。
さらに試していると、先に紹介したアプリケーションの「Snap Camera」と掛け合わせられることが分かりました。
日販テクシードの名刺風背景とバーチャル背景を掛け合わせた、今回の検証の集大成ともいえる画像がこちらです。
拡張機能同士の良い点が組み合わさり、
オンライン会議の新たな可能性を発見することができました。
②音源再生
最後にオマケ程度に、音源再生の紹介をします。
こちらは取り込んだ音声ファイルを任意のタイミングで再生できる機能ですが、意外と使い所が難しかったです。
パッと思いつくものだと拍手がありますが、拍手の音源を再生するのであれば、先に紹介したNodでリアクションする方が良さそうです。
■感想/良かったところ
- ファイルの選択が簡単で、直感的にローカルの画像や動画、音声ファイルを取り込める。
- 取り込んだ画像を利用して、自己紹介や雑談のネタとして活用することができる。
- 簡単に画像背景と自分を合成して映すことができる。(透過部分にしか自分が映らないという制限あり)
■気になったところ/期待したいところ
- 画像や音声ファイルを複数個取り込んで、切替ができるようになると使い方の幅が広がる。
- アップした画像を取り消すと、表示がカラーバー(テレビ放送の休止時間帯に映る色の羅列)になってしまう。
- 画像を切り替える際にカメラのON/OFFをするのが手間。画像を重ねることもできるが、たまに重ねすぎて変になることもある。
瞬時にリセットする機能があると、利便性が高まると感じた。
ビタミンMeeeetの一番の魅力は、やはりローカルの画像が自由に使えることです。
特に名刺のような、自身の基本情報を公開するのに適していると感じました。
ビジネスシーンだと、初対面の相手と打合せする際に活用すると顔と名前を覚えてもらいやすくなりそうです。
3.追加検証
追加検証として、今回検証した3つの拡張機能・アプリケーションをチームでの打合せで
他の参加者も巻き込んで使ってみました。(チームの皆さまご協力ありがとうございました!)
実際のビジネスシーンで使用してみたことでより具体的に活用できる場面が見えてきましたので、少しまとめてみました。
NodやビタミンMeeeet(画像・動画表示)については、現行のまますぐにでもビジネスシーンで活用できる見込みがありそうです。
Snap CameraやビタミンMeeeet(合成モード)については、ビジネスシーンで使用できる素材(背景や画像)の準備が必要となりますが、
準備ができていればこちらも同様に活用できる見込みがありそうです。
4.さいごに
今回の検証を通して、Google Meet単体では痒いところに手が届いていないと感じていたことが、
拡張機能や他のアプリケーションを使うことで手軽に改善できることが分かり、まだまだ可能性のあるツールだと思いました。
特に拡張機能はストア公開されていれば数クリックで導入できるため、G Suite利用者にはとても便利です。
今回は手軽さを優先して既成の拡張機能やアプリケーションをターゲットとしましたが、
次の目標としては今回の検証内容を踏まえて自分たちで理想の拡張機能を作ってみたいです。
(Google公式から簡単な拡張機能の作り方のチュートリアルが公開されています。JavaScriptなどの知識と根気があれば、個人でも作成できそうです。)
また、今後のリリースとしてGoogle公式からGoogle Meetへの下記の機能追加が告知されています。(2020/8現在 ※参考URL)
- 背景のぼかしと置き換え
- 会議での挙手機能
- 会議の管理機能
- 小会議室
- デジタル ホワイトボード
- アンケート
- Q&A など
一部、今回ご紹介した拡張機能やアプリケーションで実現した機能もありますね。
将来的にはGoogle Meet単独で実現できてしまうのでしょうか…!Google Meetの今後に期待したいです。
最後までお読みいただいた皆さま、ならびに本記事の執筆にあたってご協力いただいた渡部さん、松尾さん、ありがとうございました!